比較的少量の粉末試料等を計量するための天秤。
重合反応や分析は往々にしてミリグラムスケールで行なうので、頻繁にお世話になってます。
手前のヤツは表示する単位を変えられたり、センサーで扉を開閉したり出来て非常に便利。

ちゃんと重いものを量る為の天秤もあります。撮ってないだけで。
  • 真空ライン

  • 窒素下で行う必要がある合成の場合(ほとんどがそうですが・・・)、
    左側のコックで真空にした後、右側のコックから窒素を送り込んで反応容器内を窒素に置換します。
    下側の4つ並んだコックの先にはゴム管が付いていて、ゴム管の先に反応容器を取り付けて使います。

    特注品で非常に高価らしいのですが、コック周辺が細くなっているために
    適当に扱うと簡単にペキッといってしまいます。厄介。


  • 真空ライン(重合反応用)

  • 重合反応に用いる真空ラインです。
    繋がっているポンプが違うため、上の真空ラインよりも高真空度を実現できます。

    こっちの方がデカイ&"スリ"の部分が多いために高価らしいです。
    (ガラス器具は基本的にスリが多いほど高価になります。加工が大変らしい。)
    そう簡単に交換の効く代物ではないため、壊すと本気で怒られます。多分。


  • 真空ポンプ

  • これは通常の真空ラインに繋がっているポンプ。20 Pa程度まで減圧できます。
    重合用の真空ラインには5 Pa程度まで減圧できるポンプが繋がっています。

    これはロータリーポンプと呼ばれる真空ポンプで、メンテナンスとして定期的に
    内部のオイルを交換する必要があります。
    この作業が非常にキツい肉体労働なのですが、ポンプが上手く働かないことによって
    実験が上手くいかないなんてことは避けたいので、イヤでも交換せざるを得ません。
    面倒くさい・・・


  • 恒温冷却槽

  • この辺はあまり馴染みがないと思いますが、
    読んで字の如く、冷却状態で温度を一定に保つ装置です。
    主に低温で行うアニオン重合の時に使います。
    2台あるのはそれぞれ使用可能な温度範囲が違う為。


  • 恒温槽

  • こっちは加熱状態を保つための装置。
    「恒温加熱槽」じゃないの?と思うかもしれませんが、大抵の場合、「恒温槽」と呼びます。


  • 低圧水銀ランプ

  • ちょっと強めの紫外光を照射する装置。
    ガラス器具のような見た目から、反応に使うということはお分かり頂けるかと。
    光で分解する反応や、光ラジカル重合などに用いることが出来ます。
    中心部が激しく光を発し、本当はその状態で撮りたかったのですが、
    僕の目にもデジカメにも悪そうなので自重しました。


  • エバポレーター

  • 減圧して溶媒を除く装置。
    真空ラインを除けば一番お世話になっているのがコレ。
    反対側にももう一台あります。

    あんまり勢いよく溶媒を飛ばすと、溶媒が試料を抱え込んだまま
    エバ玉(真ん中の丸いヤツ)までブッ飛んでいくので要注意。

    余談ですが、後ろに見える机は僕の机。メモ紙だらけ。
    正直、最近は自分でも何が何だか分からない。


  • 超音波発生装置

  • フラスコの内壁にこびりついた固体試料を落としたり、
    サンプルが溶媒に溶けない時に無理矢理溶かすのに使います。
    中に入っているのは普通の水道水です。濁ってますが。
    この写真を撮った2週間前に取り替えたはずなんだけどな・・・

    時たま水を交換したついでに眼鏡の鼻パッドの洗浄してます。


  • 遠心分離器

  • 厳密には合成には使わないのだけど、分量の関係でこっちに掲載。
    用途は主にポリマーの精製。
    未反応のモノマーを除くために再沈殿(≒再結晶)操作をした後、
    溶媒と沈殿物を分離するために使います。

    日立製なので、動作終了を知らせるメロディが日立のでっかい木が映ってるCMのアレ。
    初めて聴いた時は思わず吹き出しました。


  • 蒸留装置

  • 蒸留水を作る装置。動かすにはちょっとしたコツが必要。



  • 薬品棚

  • 以下の写真はウチの研究室の薬品棚の一部。
    これでも半分に満たないくらい。
    他には要冷蔵の試薬が冷蔵庫に詰まっていたりします。

    この棚の上2段は乾燥剤など割と一般的な固体の薬品、
    その下2段は少し大きめの瓶に入った液体の薬品(脱水溶媒など)。
    写真には写っていないのですが、最下段にガロン瓶に入った溶媒が何本かあります。



    有機化合物の棚 その1。
    ほとんどが小瓶で、アルファベット順に分けられていても探すのが大変。
    近々、薬品リストを作成する予定。


    有機化合物の棚 その2。


    毒・劇物と無機化合物の棚。
    ナトリウムやマグネシウムといった単体の金属や、ちょっとお高い金属触媒なんかもあります。


    光学活性物質とか。




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    <主に合成実験に用いる装置>


    ガラス器具は載せだしたらキリがないので省略。
    かなり大量にあるので、気になる方は直接見に来て下さい。